その夜、僕は宇宙を見た。
これはヌブラの地上からみえた星空だ。もちろん肉眼とカメラのレンズを通した写真では幾分の差はあるかもしれないが、間違いなく、今までの人生で一番多くの星を見た。夜空の、黒い部分よりも光っている部分のほうが多かったかもしれない。電線も電柱もビルも、何も遮るもののない夜空を眺めていると、自分が宇宙にいるかのような錯覚になる。
地球はなんて素晴らしい星なんだろう。
次の日の夕方、Tenzinが「モモを作るよ!」と言って料理の支度を始めた。モモとは果物のピーチではなくて、ラダックの料理で、日本でいう「ぎょうざ」のようなものがある。
畑で取ってきたばかりのハーブを使う。マトンの臭み消しかな?
みんなで餃子の皮を作って、詰めていく。日本でも餃子パーティをやると楽しいけど、こうやってヌブラで現地の人とぎょうざを作るのは楽しかった。
いろんな形のモモが出来た。
蒸し餃子や焼き餃子が一般的だけど、ここでは油であげてくれた。サクサクした食感。
最後の日の夕方、恥ずかしがり屋で素敵な笑顔のノモレが、スカンプック村を案内してくれた。「ついてきて」と手招いてくれて、彼女を先頭に、林の抜け道や田んぼのそばを、1時間ほど散歩する。
そう、ここはトトロの世界。トトロが出てきても僕は驚かなかったかもしれない。
みんな、素敵な人たちだった。
ヌブラでの暮らしの日記は、これで最後になる。
そしてラダック、インドの旅の記録も、これが最後だ。
16回にわたるインドの日記も、最後になるとちょっと淋しい。読んでくれてありがとう。
あと1回だけ、まとめを書きます。
2010年インド・ラダックの旅の記事一覧
- 【インド旅2010】準備・出発編
- 【インド旅2010】出発、デリー1日目(8月4日)
- 【インド旅2010】デリー2日目(8月5日)
- 【インド旅2010】バナラシ1日目。ガンジス川の祈り。(8月6日)
- 【インド旅2010】バナラシ2日目 〜 ガンジス川で沐浴(8月7日)
- 【インド旅2010】バナラシ3日目 ガンジス川の御来光(8月8日)
- 【インド旅2010】アーグラ、タージマハル(8月9日)
- 【ラダック2010】レー1日目(8月10)
- その先に見つめるもの(ラダック洪水 被災地フォトレポート)(8月11日)
- 【ラダック2010】レーでの日々(8月10〜12日、16〜17日)
- 【ラダック2010】シェイ、ティクセ(8月12日)
- 【ラダック2010】カルドン・ラ(5602m)を超えて、ヌブラへ(8月13日)
- 【ラダック2010】ヌブラ、ディスキット・ゴンパを訪れる(8月14日)
- 【ラダック2010】ヌブラでの日々。フンダルの絶景(8月14日)
- 【ラダック2010】ヌブラ、スカンプックでの日々。(8月13〜15日)
- 【ラダック2010】ヌブラで宇宙を見る。(8月14日)
- 僕の人生の登場人物たち(まとめ)
2010年9月22日 at 5:10 PM
ホントに宇宙だ!
レンズは何を使用したんでしょうか。
2010年9月22日 at 8:06 PM
TKさん
星空写真のレンズはシグマの12-24mmです。
2010年9月22日 at 9:04 PM
もっちさん
なるほど、12-24の広角ですか〜。一般の広角レンズでも、撮る人次第でこんなに綺麗に撮れるんですね。星空は撮ったことがなかったけど、今度チャレンジしてみよう。ただこんな恐ろしいほど綺麗な夜空には出会えそうにないけど^^;
ありがとう。