Mr.Childrenの「彩り」という曲の中に、こんなフレーズがある。(僕はこの曲が大好きです)

憧れにはほど遠くって 手を伸ばしても届かなくて
カタログは付箋したまんま ゴミ箱へと捨てるのがオチ

僕はこれまでの人生の中で、いろんなものをブックマークしてきた。
Webサイトのソーシャルブックマーク、書籍の付箋やドッグイヤー、
Twitterのお気に入り機能、「あとで読む」機能。

でも、それらを読み返したことは、どれほどあるだろうか?
僕はあんまり無いや。そんな時間もないし、あとから整理するほど几帳面でもなかった。
必要に迫られたとき、過去にブックマークした情報をきちんと引き出すことが出来ただろうか。

人間には、自分にとって貴重だと思った情報を、
一時的に保存しておきたい、あとから読み返したいという心理がある。

でも残念ながら、あまり読み返す機会は無いだろう。
なぜなら、すぐに「次の」貴重な情報と巡りあうから。

この時代の情報の膨大さと、人の好奇心は果てしない。

お気に入りとは、僕にとって振り返らないものでした。
ブックマークに入れたこと自体を忘れてしまったり、
あるいは記憶と結びついてくれるインデックスのようなものが存在しなければ、
それは何の価値も無いものでした。

まるで自動化されたプログラムのように、次々とブックマークを増やし続けるボット化した自分。
それは思考停止している自分自身に気づく瞬間でもありました。

これからもお気に入りは増え続けていく。
だから、いつか作りたいサービスがある。

ブックマークにぶち込まれたデータが、
人々の日常生活のなかで自然なかたちでサジェストされていって、
ユーザーの意思決定の材料となってくれるような、
そんな設計思想をもったサービス。

どんなふうに作ろうかな?