2017年7月から株式会社メルカリ、子会社ソウゾウ社の執行役員に就任いたしまして、メルカリグループ内の経営実務に少しだけ関わりながら、新しいプロジェクト(新プロダクト)の P.O として活動しています。
2017年7月6日(木)、メルカリ4周年記念のレセプションパーティ前に撮影。左から、小泉さん(社長兼COO)、僕、進太郎さん(Founder, 代表取締役会長兼CEO)、松本さん(ソウゾウ代表取締役CEO)
はじまりは2012年11月、世界一周の旅から帰国されたばかりの山田進太郎さんと、中目黒のリゴレットショートヒルズでお茶していたときに、さかのぼります。「もっちくん、フリマアプリってどう思う?」─ 何気ない会話のなかで質問された一言ですが、約半年後にメルカリというプロダクトが世に産み出され、今や日本を代表するユニコーン企業の代名詞となった企業について、進太郎さんが構想を練っていた頃だったのだろうと、今も鮮明に思い出します。
2016年3月、Labitで「ブクマ!」を作り始めたとき、カテゴリー特化型や、データベースを持ったフリマの可能性や事業構想について、グランドハイアット東京で進太郎さん、取締役の濱田さん、ソウゾウ代表の松本さんと意見交換の機会があったことと、去年6月の京都でのIVSでは「ブクマ!」をLaunch Padで登壇・プレゼンしたときには、小泉さんや松本さんから「どうせなら一緒にやろうよ!」「もっちみたいな、新しい世界観の事業を”プロデュース”できる人は、日本になかなかいない」と、死ぬほど嬉しいお声がけいただいたこともありました。18歳まで地方公立学校に通っていて、九州から一人で東京に出てきて色々やってきた中で、自分が尊敬している人たちに直接仕事に誘われるということが、どれだけ嬉しいことか。
1年前は、「自分たちで、もう少しチャレンジしたい」と決め、「ではそのチャレンジを見守るよ」と言ってもらい、いったんその話は流れることになりました。そして今回、1年前の話の続きとして結論が出ました。
メルカリにジョインしました。
タイミングを窺ううちに、報告がずいぶんと事後となってしまいましたが、2017年7月から、LabitのFounder兼CEOを務めている私、鶴田浩之を含む、Labitで働いていたメンバーがメルカリに参画しました。僕は新規事業を担っている子会社ソウゾウ社の執行役員にも就任し、メルカリグループ内の経営実務に少しだけ関わりながら、新しいプロジェクト(新プロダクト)の P.O として活動しています。ソウゾウ社は、最近だと、バイクシェアリング=メルチャリの発表などありましたね。これまでLabitで運営していたフリマアプリ「ブクマ!」と、渋谷のコーヒースタンド併設書店「BOOK LAB TOKYO」については、継続予定が確定しており、それぞれ新しい体制下で継続するために準備中です。
ウノウもメルカリも同じく、「世界で使われるインターネット・サービスを創る」というミッションを掲げています。目標があって、それにあわせてテーマを選んでいく流れですね。(山田進太郎さんインタビューより)
http://careerhack.en-japan.com/report/detail/255
僕と山田進太郎さんの「夢」は、ほとんど同じです。世界中のたくさんの人に使われるサービスを作りたい。その夢に至る背景は人それぞれ違うかもしれないけれど、僕もなぜか、たくさんの人に使われる、ということに強い執着心やこだわりがあります。それは10年前、地方の公立中高に通っていた僕が趣味の延長で作りはじめたWebサービスが、インターネットを通じて10万人、100万人と広がっていく強烈な「原体験」を持ってしまったから。あのときの気持ちを、もう一度味わいたい。再現したい。もう虜になってしまったんだ。そして自分の独り占めじゃなくて、一緒に仕事をするメンバーと、あの素晴らしい体験を共有したい。
僕は2年くらい前から、「1億人が使うサービスを作る」ことを20代の自分の大胆なミッションとして照準を定め、毎朝この目標がiPhoneにプッシュ通知で来るように設定をしておいたり、周囲の人に繰り返し話すことで、イメージを膨らませていました。1,000万人までなら、今の自分の実力でもイメージが出来る(2015年にGunosyに売却したゲームエイト社は1年4ヶ月で1,000万MAUを達成)。でも、1億人となると、日本以外でも大ヒットしなければいけないし、自分も今より10倍成長しないと出来ないだろう。少しずつ階段を登るように、僕の成長とLabitの成長は伴走する形で、「次のプロダクトはより大きなことを」、と意気込んでいました。
僕は、もともと起業家気質ということもあったけど、振り返ってみると、就職したいような会社が日本には無かったから、自分で会社を創業したとも言えます。今日、この日本で唯一、自分がこの人のもと(あるいは、この人が創った文化のある企業)で働いて、自分の力を試したいと思う会社があることに気が付きました。進太郎さんは、メルカリを作る前も作った後も、ユニコーン企業になって改めて超有名人になった今も、いつも変わらず、時々サシでご飯に誘ってくれて「もっちくんとはいつか仕事したいね」と言ってくれていました。
2012年5月30日 at Labitオフィス|左から、松本君(現Gunosy CTO、元Labit iOSエンジニア)、西尾(現 Gunosy子会社2社の代表、Labit Co-Founder)、小泉さん(メルカリ社長)、前田(元Labit CTO→クックパッド→ 現トクバイ 執行役員)、八木さん(Labit Co-Founder)
今の国内体制のトップは元mixi CFOの小泉さんで、僕がいちばん近い場所で一緒に働くことになる人は、ソウゾウ社の松本さんです。ふたりとも育児休暇を取るということもあって、つい最近、話題になりましたね。当時フリーだった小泉さんは、2012年(もう5年前!)の創業間もないマンション時代のLabit社にサプライズでやってきてくれて、大量のカップ麺やエナジードリンクを差し入れてくれたこともありました(画像)。松本さんとは、ちょうど年齢が10違って、お互い在学中から起業をしていたり、シリアルアントレプレナーとして自分と少しだけ似ているバックグラウンドを感じられて、尊敬するお兄さんのような存在です。毎週のマネージャー1on1では、的確なフィードバックを頂いています。
今回、自分の会社の経営からはいったん退き、「事業のプロデュース」ということに集中できることで、いろんなノイズが取り除いて取り組んでいきたいと思います。母親に電話すると「やっと就職できてよかったね」と皮肉を言ってくれました。
Labitにおいて、2011年の創業時から支援をしていただいた西川潔さん、川田尚吾さん、木村新司さん、永田大輔さん、四角大輔さん、家入一真さん、近藤淳也さん、RSPの西田さん、ありがとうございました。そして創業時から現在までにLabitに関わってくれた方々と、歴代のメンバー全員(数えると100人を超えているかも)に感謝しています。いろんなドラマがありました。みんな、どうもありがとう。沢山わがままを聞いてくれたことに感謝しています。
今回の出来事の整理には、実務面でもう少し時間がかかります。ステークホルダーの皆様には、現在もコンタクトを取らせて頂きながらの中でのブログでの進退の発表について、ご理解いただいて感謝しています。
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メルカリ・ソウゾウ社では、急成長のために常に新しいメンバーを募集しています。すでに発表しているメルチャリでは実際にハードの試作品を作っていますし、メルカリ社は「メルカリ」だけではなく、今発表されている以上の色々なプロジェクトが水面下で進んでいます。プロデューサー、BizDev、HR、iOS、Android、APIエンジニア(言語問わず)、SRE、QAなど、いずれも大募集中です。海外(特にUS)で活躍したいエンジニアやプロデューサーも常時求人があります。僕の同世代は、そろそろ社会人4年目くらいになって、新しい環境で活躍したいと思っている人がいるはず..!
会社訪問やカジュアルなランチ/飲み会などいつでも歓迎です!本気でメルカリに興味がある方は、会社訪問の機会と、相談に本気で乗ります。直接の知り合いではない方も、TwitterのDMやブログに公開しているメールアドレス宛に気軽にコンタクト下さい。