アメリカで既にベストセラーとなっている書籍、『Moonshot! – 世界を変えるビジネスはこうつくる!』が、Amazonでの発売予定日(今日 2016/02/24)の前日に青山ブックセンターで見つけたので、早速購入して読んでみました。
著者は、あのペプシコーラのCEOからスティーブ・ジョブズに引き抜かれ、AppleのCEOを務めたジョン・スカリー。現在上映中の新しいほうの映画『スティーブ・ジョブズ』では人間関係にフォーカスしたシーンで度々登場しています。彼が、ジョブズ亡き今となって書く考察本にとても興味があり、Amazonで以前から予約をしていました。本書で彼は、自身の経験に基づく提案や、現代で起こっている人工知能、データサイエンス、IoTなどの新世代の技術に触れ、コンピュータの進化について「生産性を上げるためのツール」から「知的アシスタント」への変貌について、考察を通して明らかにしていきます。そして「適応型イノベーター」という起業家の性質を問いかけています。
ジョブズ視点で描かれるAppleの物語では、どうしても役者として「敵」の立場として描かれてしまう彼ですが、現代(2015年、2016年)何に興味を持っているのか、それを知ることができただけでも面白く読めました。サプライチェーンの分野、ヘルスケア領域を8年追いかけており、Apple以後では弟が共同創業者として立ち上げた金融サービス「イントラリンクス」がNY証券取引所に上場したエピソードや、スペイン人の友人の一人ハビエル・ウリベ・エチェバリア氏が開発した、Siriよりも優れたスペイン語に特化した音声アシスタント機能についてなど書かれています。